2011/10/29

実りある一日

僕の中で「良くない気持ち」が
雪だるま式に膨れあがってきて、
とんでもない方向に行ってしまいそうだったので、
思い切って、以前泣かせてしまった後輩に声をかけてみた。

会議室を少しの時間借りて、
これからあなたの教育の担当者として就いて本当にいいのか。
長いおつきあいになるから、きちんと解決しておきたいこと。
僕の心の中の彼女に対する気持ちを全て話してみた。

その後、彼女からご飯のお誘いのメールが。
二人きりで話がしたいと。
きっとすぐに聞いてあげた方がいいだろうなと
内心ビクビクしながら、その日のうちに行こう!と
約束を取りつけた。

「きっと大丈夫」と「内心不安」な気持ちとの戦い。
まるで時間が永遠のように感じられた。

駅のイタメシ屋さんで少し飲みながら、
いろんな話を彼女から聞くことができた。

実はしゃべることがとても苦手なこと。
自分に自信が持てないこと。
すぐにネガティブな考えに走ってしまうこと。
先輩に遠慮ばかりして、言いたいことを我慢していたこと。
改めてわかることも多々。

誰もが自己主張をできるわけじゃない。
だからこそキチンと耳を傾けてあげなければいけない。
そして、ホンネを話しやすい姿勢を
僕らは提供しなければならないし、
応えてあげなければいけない。

「最近の若いやつはわからない」というは
相手のことを理解しようとしない傲慢さから生まれる。
キチンと真っ正面から受け止めれば、
若かりし頃の自分とオーバーラップする。
一緒だったんだなって、理解できる。

3時間近くいろいろお互い話した。
楽しい時間はあっという間に感じられた。

自宅に帰ってから携帯に
メールが届いていることに気づく。
「いろいろお話ができて良かったです」と
書かれていた文面と、帰り際の笑顔が重なった。

お互いにとって実りのある一日だったと、
胸を張って今は言える。

2011/10/23

魅は与によって生じ、求によって滅す。

「与えている」つもりで「求めていない」か。
ちょっとした加減で変わってしまいそうなバランス。
うまく見極めたい。

2011/10/17

どこまでも青い空

「…どうして不公平って生まれるんだろうね。」

散髪屋のマスターが思わず口にした言葉に、
涙がこぼれそうになった。

4年間の不妊治療は本当に辛かった。
このまま続けて、本当に授かるのかという不安。
嫁さんにかけてしまっている負担。
医者から回数をこなすしかないと言われたときの絶望感。
経験した夫婦しかわからない苦しみ。
不公平はないと信じたいけど、事実はその存在を語っている。

僕らは偶然にも授かることができた。
でも、お葬式で顔を合わせた親戚のお姉さんも
マスターの友達も不妊で悩んでいる。
みんな子どもが大好きで、優しい人ばかり…それなのに。

そんな思いが、僕の胸を締め付けた。

帰り道。秋晴れの空が嫌味なぐらい清々しかった。
チクチョウ!

2011/10/16

今、やるべきこと。

もし今日が人生最後の日なら
泣かせてしまった後輩に
ごめんなさいをしておかないと後悔する。

何度も落ちそうになりながら
書き直しては読み返すメール。
素直な気持ちで。
ありのままの自分で語りかける。

君の痛みが少しでも和らぐように。
そう祈りながら、送信ボタンを押した。

2011/10/12

一緒にいてくれてありがとう

お祖父さんが今日亡くなった。
うちの祖母と同い年の94歳。
家族に看取られた最期。
幸せな最期だったと思う。

その間、嫁さんを支えてくれたのは
おなかの中の子どもだった。

嫁さんが悲しい気持ちで
祖父の体をさすっているときは、同じように沈黙し、
少しホッとしたときはおなかの中でモゴモゴ。

母親と子どもは強い絆でつながっているんだなって思った。

忙しくて支えられなかった僕の代わりに、支えてくれてありがとう。
嫁さんの少し大きくなったおなかをさすりながら、呟いた。

こぼしてしまった涙

送信ボタンを押す前のためらい。
寝入りに聞こえてきた救急車のサイレンに不安を覚えたこと。

心のどこかで気づいていたはずなのに、
踏みとどまれなかった自分。
…なんか、情けないです。

結果、後輩の女の子を泣かせてしまった。
原因は相手にあったとしても、
諭す方法は他にもきっとあったはずなのに。
キツい言葉が彼女まで悲しくさせてしまった。

独りの帰り道。自分に「最低だなぁ」と呟く。

2011/10/08

スティーブ・ジョブズという人

経営のやり方や人としてどうだったかという点についてはわからないが、
総じてこの人の考え方・仕事ぶりは好きだ。リスペクトしている。

スティーブ・ジョブズの感動スピーチ
http://sago.livedoor.biz/archives/50251034.html

Change The Team!

9月から新たにチームに参画した入社3年目の女の子と、
ペアプログラミングをしながらデバッグ・改修方法を教えている。

ペアプログラミングは品質向上の取り組みとして
推奨されていた頃もあったが、
単純計算でコストが2倍に増大してしまうため、
会社側からは煙たがられることが多い。
そのため、廃れていってしまった印象がある。

改めてやってみると、ベテランの頭の中身や
考え方の流れがつかみやすいようで、
こちらが「こんなこと?」と思うような発見もある様子。
ある程度自分でヨチヨチ歩きができるようになるまでは
こんな風に進めた方がいいんだろうな。

僕にとっては彼女と仕事しているときが
ほんの少し現実逃避。振り返れば設計と納期地獄…(^^;


合間で、以前から気になっていたことを話す。
いままでどんな仕事をしてきたのかなと。


彼女は語学系の大学で留学も経験しており、
英語はペラペラだけど、プログラミングに関しては全くの素人。
入社後もビジネスマナーの研修を簡単に受けただけらしい。

 …最近は社内研修でプログラミングもやってないんだな。

その後、案件に投入されるもプログラム経験がないことから、
テスターやドキュメント作りが主で、
プログラミングに関しては誰からも教わったことがないらしい。

 …本社の人は誰もきちんと教えてくれなかったんだな。

また、あちらこちらの案件を転々とさせられ、
得られるものが無かったこと。
プログラミングができる人たちはどんどん活躍しているのに
いつまで経ってもプログラミングができないという気持ちから、
生まれてしまった苦手感情を打ち明けられた。

 …今年チームに入ってきた子もそんな感じだったな。

その瞬間、僕の中で一つの目標が生まれた。
ただ、他の若手はその目標を提示されたときどう感じるだろうか。
そんな不安も同時によぎった。


今週、期末の面談を若手全員と終えた。
その中で、来期の取り組みに対する目標のことを少し話した。
おおむねOK。故に実行しようと思う。

見渡せる範囲から変えていこう。
リーダーとして。
みんなのために。

2011/10/01

虚数:imaginary number

以前、上司と部下は恋愛関係に似ていると書いたことがある。
やっぱりそうなんだなって…改めて最近思う。

時には憎んだり、真剣に相手のことを考えたり。
4人分と片思いしている気分。
自分の思いが伝わらない分、ホント切ない。

ときどき、僕の心は「錐揉み飛行」を始めることがある。
こんな時は、自分でもコントロールが効かないから、
怒りの感情しか生まれてこないことがある。
ホント大人気ないよね…。

ヒューマンアセスメント研修で得たことは、
人のひとつひとつの行動を点として捉え、
線でつないだ時にその人の傾向が見えるということ。
確かにそれは正しいと思う。

「博士の愛した数式」という映画で
「虚数:imaginary number」というキーワードが出てくる。
表には現れない、謙虚な数。
それは、まるで小さな手が丸い地球をように"i"という文字を象っている。

行動という「実数」を支える「虚数」は相手の心なんだと思う。
虚という言葉は「何もない状態」を表すけれど、
それは無いわけではなく、他からは見えない状態を表しているんだろうな。

実数をつないだ線を描けただけで高をくくっていた自分は、
相手の「虚」を含めて理解しようとしていたんだろうか?

自分の心は相手にとっては「虚」なのだから、
伝わらないのは当たり前と思わなきゃいけない。

映画を見ながら、
ついつい他のことも考えてしまうクセがついてしまったな…(^^;

向き合え。戦え。

次のステップへ。 本田選手が何度もそう唱えていたのは、 自分を奮い立たせるための言葉。 とことん追い込んで見えるセカイが あるんだろうな。