2012/12/16


今年1年を表す漢字は「金」だったそうだ。
金環日食。オリンピックの金メダル。
暗い話題よりも、明るいニュースにつながる言葉がいいね。


僕にとっての今年を表す漢字は「花」にしてみたいと思う。


先日、63歳という若さで伯父が亡くなった。
出産祝いを持って会いに来てくれたのが6カ月前。
その時には肺ガンの投薬治療がはじまっていたそうだ。

遺影はいつものおじさんの笑顔だったが、
眠っている姿はすっかりやつれた、どこかのおじいちゃんだった。
その姿に母も思わず絶句してしまった。

「おとうさん、がんばりはったんやね。」
「明日も大変だけど、一緒に見送ろうな。」
喪主を務める6つ下のダイスケに、
僕はそんな言葉ぐらいしかかけることができなかった。


「亡くなった人の姿は
 私たちに生きる意味を教えてくれる。」

初七日を終えて、住職が語ってくれたこと。
生きることは苦悩なのだそうだ。
そう言われると身も蓋も…と思ってしまうのだけど、
実際はそうなんだろうと僕自身も思う。

生前、大道具だった伯父さんは抗がん剤治療の体をおして、
ダイスケの自宅のリフォームに全てを注いだそうだ。
僕にとってはニコニコしながら飲んでる、
娘に頭の上がらないおっちゃん(笑)
という印象しかなかったのだけど、
仕事に関してはとても頑固な人だったそうだ。

最期は脳にもがんが転移し、意識もはっきりしなかったそうだけど、
元気だったら、焼酎をあおりながら調子づいてたんじゃないかなと思う。
きっと満面の笑みだっただろうな。
苦悩を超えた喜びがあるからこそ、人は頑張れる。
そう信じたい。


祭壇には生花が欠かせないそうだ。
花の命は短く儚いということと、それでも花は一所懸命咲いている。
それを伝えるためなのだそうだ。

悲しいことや辛いことがあってもうつむいてちゃいけない。
空を見上げて、精一杯上に伸びなきゃ。
一所懸命咲いている花はたとえ名が無くても、人の心を引き寄せる。
そして散らした花びらや葉さえも、他の命に繋いでいけるように。

頑張らなきゃね。

うわごとでダイスケに淡路島に行くぞって言っていたらしい。
みんなで座布団抱えて見に行った福良湾の花火大会が懐かしい。

淡路島を愛してくれてありがとう。
そして、おやすみなさい。

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向き合え。戦え。

次のステップへ。 本田選手が何度もそう唱えていたのは、 自分を奮い立たせるための言葉。 とことん追い込んで見えるセカイが あるんだろうな。