祖母の位牌を祀った水棚を燃やし、海に返す初盆の行事だ。
全てが灰になるまでの間、海を眺めていた。
遠くに見える街の明かり。
真っ黒な海に、時折舞う火の粉。
少し離れたところで、
他の家族のシルエットが浮かびあがる。
みんな愛おしい家族を見送っているんだろうな。
厳かなような。ほっこりと温かいような。
不思議な感覚に満たされる。
おじゅっさん(うちの田舎ではお坊さんのことをこう呼ぶ)曰く、
8月末まではあっちとこっちの世界を行き来しているらしい。
娘がよく笑っているところを見てくれていたらいいな。
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